前書き そのニ
前書き そのニ
本書が短いのは、世の中の文章読本のほとんどが戯言を詰め込め過ぎている詰めこみすぎているからである。
小説家は総じて自分が何をしているのかを理解していない。
何がよくていいものをかけたのか、何が悪くていいものを書けなかったのか、わかっていない、
だから、その本が短ければ短いほど、戯言も少なくなるということになる。
その顕著な例がウィリアム・ストランク・ジュニアとE・B・ホワイトの共著『英語文書ルールブック』である。
同書に戯言はほとんどない、というか、まったくない。
当然、分量も少ない(全部で八十五ページで、本書よりずっと短い)。
向上心のあるものなら、必ず読むべし。
“文章作りの原則と”と題された章のルール17は、“無駄な言葉は省け”だ。
私もそのように心がけよう。
キング・スティヴン『書くことについて』2013年 小学館文庫 978-4-09-408764-2
King, Stephen Edwin "On Writing" 2000/10/3 Scribner 978-0684853529
野口 悠紀雄『「超」文章法: 伝えたいことをどう書くか』2002年 中公新書 978-4-12-101662-9